« 2008年09月 | メイン | 2010年01月 »
2008年10月24日
騎馬民族の今、彼らに本当に必要としているものは
馬は、遊牧民の希望。馬に希望が見えなくなった遊牧民は、草原を去り、残るは黄砂の大地のみだ。だから私達のすべきことは、まず騎馬遊牧の民に、馬の希望を見せなくては。
騎馬遊牧民族がかつて人類史における遊牧文明の形成や東西の貿易、文化交流に不可欠な役割を果たしてきた。モンゴルの馬は我々を遠い過去から現在まで運んできた。しかし今や、観光客のために馬を引くのが彼らの唯一の仕事なのだ。イベント事のように殺到する観光客が草原を後にし、取り残されるのは、遊牧民の傷ついた心のみなのだ。
激しく変化する季節風の中で、孤独な歩みを続けている遊牧民。そして私たちは彼らのところへ尋ねた。
“馬で長い旅をしたい。馬を貸してください。”
その言葉に彼らは大いに喜んでくれた。自分の馬を何頭も連れてキャラバンに加わった。
日数が経つと、私たちと心が通い始めた。私たちにとって彼らの存在は、ただの“馬使い”ではなく、温かく見守ってくれた、欠かせない存在なのだ。彼らも一緒に馬に乗り、少しずつ気高き騎馬民族の誇りを見せてくれた。彼らは再び自分の馬に目を向け、これまでの嘆いている、無力な目ではなく、その目の中に希望が見え始めた。
砂漠化については、日本でも黄砂飛来の問題とからんでしばしば報道され、よく知られている。その原因は、降水量の低下、干ばつなどの自然現象、漢族の移住による急激な人口増加、草原をつぶして作られる農地の拡大、羊の過放牧などの人為的な要素が絡み合っている。中国政府は、ここ数年、生態環境保護のために、自然保護区の拡大、草原の回復、放牧の禁止、他地域への移住など様々な対策を講じているが、それらがさらに内モンゴル遊牧民の伝統的な暮らしを奪う結果をもたらしているのだ。
遊牧の民が次々と草原の暮らしを捨て街へと引っ越していく。「馬上に生まれ馬上に死ぬ」とも言われる騎馬民族にとって、馬を手放すということはすなわち、そのアイデンティティを放棄することと同じなのである。私たちが馬に乗りながら、吹きわたる風の中で見えるのは、時代の変化の中に立つ、ひとつの文明、ひとつの民族の姿なのだ。
投稿者 wataridori : 10:40 | コメント (0)
2008年10月16日
春企画募集開始
随分遅くなりましたが、春の奔流企画を決定しました。
Ⅰ.蒼々シルクロード~砂・馬・音・民~
2月20日~3月5日 参加費 : 19万8千円
Ⅱ.乗馬キャラバン -シルクロード・モンゴルを駆けゆく-
3月6日~3月18日 参加費 : 16万8千円
(この企画は一度の旅で、モンゴルとシルクロード、
二つの文明、地域を辿ることができる)
シルクロードのテーマは
[砂・馬・音・民]この4文字に集約されている。
果てしない流砂の道、 砂に埋もれた芸術の跡、
王国の廃墟。古のバザールを訪れながら、
シルクロードの壮大な時空の中に息づく風の民。
その悠久な語り、またリズムカルな暮らしに触れる。
そして古代スキタイ、匈奴、突厥、チンギスハンが
駆けた大地を馬でゆく。
大きな歴史と文明を背負って暮らす人々はいつの時代も、
真摯で温かく我々を受け入れてくれる。
遊牧の民と一緒にキャラバンを組み、
騎馬民族のアイデンティティと遊牧文化に身近で触れられる。
現地生活に根ざしたキャラバンの旅だからこそ、
彼らと同じ目線で環境・社会を見つめ、
その国の本当の姿を目にする。
そのほか、『チベット天空鉄道の旅』を
3月7日前後の出発で、10日間ほどのプランを
考えています。
詳細は資料請求にてお取り寄せ下さい。
http://www.honryu-china.com/2007/demand/index.html
(今ホームページ管理者が不在のため、Webに反映するまでは
少し時間がかかりますが、パンフレットは来週にはできます)
投稿者 wataridori : 21:07 | コメント (0)
シルクロード、行くべし
このブログ毎日見ているのに、一向変わらないと責める友人のために、
何か書こうと思った。
毎日たくさんのことがあると、返って書きたくなくなる。
それに向き合うのがいっぱいいっぱいになる。
短いけど、それだけ伝えたい、すべての人に。
“シルクロード、行くべし”

砂漠の日の出
投稿者 wataridori : 20:48 | コメント (0)
2008年10月10日
ゴビの赤い花
僕はゴビという言葉が好きです。
もともとモンゴル語で、砂さえないところ、ゴビといいます。
日本語でゴビ砂漠とよく言いますが、
ゴビと砂漠は違うところです。ただ、ゴビのあるところは砂漠も近くにあり、
ゴビ砂漠という言葉になったかもしれません。
今回シルクロードで乗馬した場所は、
僕の中ではとても忘れられない景色だった。
有名な場所ではないが、すべて映画のような景色だった。
恐らく今まで馬の上の視点で見た人がいなかったからだろう。
馬の上の視点では、一番すばらしい場所かもしれません。
その景色はとても言葉で表現しづらいです。
大地に砂が覆い、黒く枯れた木に緑の新しい枝。
地面を這うように生きている赤い花・・・
撮った写真何枚かアップします。二次元の写真はとても伝わらないが、
とにかく、僕には一番の場所だった。
春のシルクロードの旅はまたそこに行く予定です。



投稿者 wataridori : 20:24 | コメント (0)
2008年10月08日
旅を終えて
二ヶ月半の馬上の旅を終え、ようやく日本に帰ってきました。
草原を別れ、列車に乗り込んだ時に、
涙でそうだった。
長かったけれど、辛かったけれど、終わるのはとても寂しい。
ひたすら馬を乗り、戦場をゆく気分の中の自分はどれだけ幸せだったかを。
