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2008年06月10日
馬で旅する意義
昨日、名古屋の説明会で、参加者のアンケートにこんなことが書かれていました。
“馬での移動そのものにそこまでの意味があるというのは今回の説明会で知ることができました”奔流のホームページでは‘馬で移動する意義’そのことを伝わらなかったようで、ここで、ブログの文面を借りて馬で旅する意義を説明してみます。
まず、馬を通して初めて深くモンゴルを知ることができます。馬を乗らないでモンゴルへ行っても、星空は見えますが、わいわいと遊牧民と酒を交わすこともできるかもしれませんが、本当の意味の尊重と理解、そして交流は果たしてできるでしょうか。モンゴル人のアイデンティティや騎馬民族の誇りはすべて馬の中で反映されているはずです。
次は、参加者自身の成長です。12年間に渡り馬とキャラバンの旅の現場指導に携わる中で、身に染みて感じるものがあります。それは、馬と一体になって大地を駆ける喜びの中に、若者の挑戦心と勇気が引き出されること。また馬との旅では、馬との一心同体が求められ、その中で、自然との向き合い方、謙虚さ、思いやり、自分の道を自分で決めること、心の自由の大切さなどなど若者たちが自ら気づきます。
三つ目は、古代と同じように馬を移動手段として旅することは、新しい環境エコの意義もあります。日本の人は砂漠防止のための植林活動への取り込みも大変ありがたいことですが、現地の環境は現地の人の手によってしか改善できないと私は思います。馬でゆくこの旅は、自然の営み、環境自然との向き合い方は参加者たちに理解してもらうだけでなく、先進国の人たちは敢えて古代の移動手段、馬を選ぶことで、現地の遊牧民に、騎馬文化に対する誇りや馬の意義を再認識させることができます。馬の需要も喚起し、遊牧民自身の草原保護への関心を高めることができます。
残念ながら日本中のほどんどのモンゴルツアーに添乗員はいるけれど、馬の指導や現地に密着して安全サポートできる乗馬指導員がいないため、乗馬と言っても、歩く程度にとどまるものが多いです(その方が返って危険です、それについて今後ブログに書こうかと思います)。乗馬時間もわずかで、騎馬民族の気持ちや大地を駆ける喜びはちっとも体験できないではないでしょうか。
黒沢明監督がかつて“馬はホープだ”と言ったことがあります。すべての参加者に馬と一体になって、馬と一体になって大地を駆ける喜びを体験してもらいたいという思いから、私自身はいつも現場に赴き、自分の乗馬経験と指導の経験を生かして、サポートに全力を注いでいます。NPO奔流中国は、遊牧民への経済支援活動や野生馬保護活動などで、遊牧民達から厚い信頼と協力を得ています。それゆえ、安全に乗馬ができるサポート体制を築いてきました。初心者でも1、2日すれば、自力で馬を操れ、風のように草原を駆けることができます。